ウォーレン・バフェットの教訓 7

トラブルから抜け出すよりも、

トラブルを避ける方が簡単だ

違法な金儲けがばれて後始末するよりも、

違法な金儲けの誘惑をはねのけるほうが、

はるかに簡単である。

トラブルを避けるためには、

正しいことを正しいときに行うだけでよい。

いっぽう、トラブルから抜け出すためには、

大量の資金と大量の法的才能を注ぎ込まなければならず、

たとえしっかり注ぎ込んだとしても、

長期間の服役を免れるとはかぎらない。

ウォーレンがこの教訓を痛感したのは、

米国系証券〈ソロモン・ブラザーズ〉に投資した7億ドルが危うくパーになりかけたときだ。

社内トレーダーの一人が手っ取り早く儲けようとして、

違法な債権取引に手を染めた結果、

連邦準備銀行が〈ソロモン〉の廃業を決定する寸前までいったのである。

このトラブルから抜け出すために、

〈ソロモン〉はどれほどの犠牲を払っただろうか?

トップトレーダー数名は職を失い、

会長とCEOは退陣を余儀なくされ、

会社は天文学的な法務支出、罰金、訴訟費用を払う必要に迫られた。

初めからトラブルを避けていれば、

手間の面でも財政の面でも、

〈ソロモン〉は大きな節約を出来ていたはずだ。

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