老子名言　１０月５日

世界の根源から湧き出す力を

「道」と呼ぶ。

世界のあり方について話してみよう。

それはこんな話だ。

世界の根源から湧き出して生成した事物と状態がある。

これは、純粋な存在ではなく、様々の要素と力とが混成したものだ。

それは天地という枠組みができてから、

そのなかで生成しているのではない。

天地に先立って、生成し続けているのだ。

天地という枠組みは、

その生成の結果として見えているにすぎない。

その根源から湧き出す力は、ひっそりとして、

ぼんやりとして、

天地のすべてから独立しており、

何ものからも、改変を受けることがない。

これを天地の母とみなしうる。

私はその名を未だに知らない。

この作用を仮に名付けて「道」と呼ぶことにしよう。

また、私は、このありさまを形容すべてく、

強いて「大」と名付ける。

「大」は「どんどん離れて行く」は「遠くへ行く」ということである。

「遠くへ行く」は積極的には、「反転する」ということになる。

そのような巨大な循環として、世界はある。

道は大。

天は大。

知は大。

王もまた大たるべし。

国には四つの大いなる要素があり、

王はそれを統合する「一」なる場にいる。

人は大地を法とし、

大地を天を法とし、

天は道を法とし、

道は自然に法とする。