よく生きるには、完成を豊かにすればよい。
人が良く生きるのは、簡単なことだ。それには、完成を豊かにすればよい。
進退を通じて物事を感じれば、自分がどうすればよいか、自分がどのようになればよいか、
ただちにわかる。このように感性が豊かに機能して、生き生きと生きる状態を、
「仁」と呼ぶ。人間ばかりではなく、天地もまた、感性をももっている。
もし天地がその感性を失って、「不仁」であるなら、
天地は万物を無慈悲に扱うであろう。しかし実際には、天地は常に仁である。
もし聖人が、その感性を失って「不仁」であるなら、聖人は人々を無慈悲に扱うだろう。
しかし実際には、聖人は常に仁である。