バフェットがオマハに戻った当時は、
インターネットなどむろんない。
情報関地から遠く離れることは、
成功から遠ざかることも意味していた。
だがバフェットは、情報の近くにいることが
成功の近くにいることだという一般的な考えに否定的だ。
むしろ情報に近すぎると1年で破産すると断じ、こう話している。
「郵便が3週間遅れて届くような田舎に住んでいたほうが、
すぐに運用成績を残せるかもしれません」
「FRB(連邦準備制度理事会)のアラン・グリーンスパン議長
(当時)が私のところにやってきて、
向こうから2年間どのような金融政策をとるつもりか
教えてくれたとしても、私の行動に何ら
影響することはありません」
なぜここまで言い切れるのか。
秘密情報を入手して小賢しく利益を得るのではなく、
素晴らしい企業を長く持ち続けているのだからだ。
だから、経済的、政治的な予想は気に留めない。
そんな情報に振り回されていたらあっという間に
失敗してしまうと考える。
重要なのは、投資する企業が、長く優良であり続けることが
出来るかどうかだ。
そうした価値を正確につかむことが出来れば、
たとえ歴史的大事件が起きても、投資判断を
変える必要はないのである。