投資の世界で勝負するなら、
投資関係者が多くいて、
たくさんの情報が集まる街に住む方が
いいと考えるのが普通だ。
しかし、バフェットはほんの一時期、
ウォール街のあるニューヨークで暮らしたことは
あるものの、
人生の大半は生まれた故郷のオマハで送っている。
大学卒業後のニューヨーク生活は、
バフェットが望んだものだった。
敬愛するグレアムの会社に入り、
大好きな仕事をすることができた。
だが、
グレアムの引退を気にオマハに帰っている。
ウォール街から遠く離れることを
決めたのは、電車に乗って行ったり来たりの
毎日に嫌気がさしたからだ。
その思いが、成功につながった。
「オマハでの生活の方がずっとまともです。
ニューヨークで働いてた頃は、
都会の方が刺激があって、
アドレナリンも分泌されるだろうと
思っていました。
でも、あのままニューヨークに
とどまって都会に特有の刺激に
反応するようになっていたら、
頭がおかしくなっていたかもしれません。
やっぱり、こちらにいた方が考えまとまります」
投資に必要なのは洪水のような情報ではなく
雑音から離れ、目の前の銘柄に集中することで
初めて考えがまとまり、
すぐれた決断が出来る。
ウォール街の喧騒は、
むしろ邪魔になるものだった。