お金を扱う人間には高い倫理観が求めれらる。
場合によっては多くの人に致命的な損を負わせるからだ。
2007年の世界金融危機の原因の一つであるサブプライムローン
(低所得者向けの高金利住宅ローン)問題について、チャーリー・マンガーは、
貸し手たちの責任にこう言及した。
「貸し手たちが毎朝、どうやってひげを剃っていたのか、
私にはわかりません。鏡に映ったのは、邪悪愚か者の顔だったでしょうから」
資産も信用もない人たちに高金利でお金を貸すのは間違っている。
マンガーは貸し手の倫理性の低さに怒る一方で、
バークシャー・ハザウェイの慎重さも語っている。
「始めに賢明な人たちの信用を失わないよう努めて行動に気おつけます。
それがやがて努力を何年も続けていると、信用を失っていないかどうかということは
もはや忘れて、行動に気をつけるようになります」
それはバフェットも同じだった。
「バークシャー・ハザウェイはレバレッジをもっと多様することもできました。
しかし、それでは夜、ぐっすり眠れなくなったでしょう」
バークシャーを信頼して大切なお金を投資してくれる人を裏切ってはならない。
そんなことしたら、身の破滅や名誉の失墜などではすまない大変な報いを受けることになると、バフェットは自覚していた。