バフェットはレバレッジを嫌い、賛否がある中で、こう断定している。
「市場環境が悪化した場合、レバレッジは裏目に出る。
その結果、それまでの立派な運用リターンが雲散霧消し、
株主資本を破壊する」
だから、過大な債務を抱えている企業には決して投資しようとはしなかった。
金融市場がレバレッジを当然視するようになると、
「レバレッジを使っていれば、
バークシャ―・ハザウェイは、より高い運用リターンを達成していたかもしれない」
という声も当たったが、バフェットは耳を貸さなかった。
LTMCには、IQが160を超えるプロが十数人いた。
かられの経験年数を足せば250年になる。
そんな彼らが巨額のレバレッジを使っていた。
バフェットにはそれが驚きだった。
LTMCは最終的に米国ちゅおう銀行主導で救済されるが、
資本1ドルに対して負債は100ドルという悲惨だった。
バフェットは、二つの投資原則を持つ。
①損をしないこと
②①の原則を忘れないこと
それに、「ゲット・リッチ、ステイ・リッチ(豊かになり、その後も長期間豊かで
あり続けること」も信条していたが、LTMC以後は
「借金をしない」ことも加わるようになったという。