まずまずの企業を素晴らしい価格で買うよりも、素晴らしい企業をまずまずの価格で買うほうがよい
世界一の投資家で有数の富豪であるバフェットも失敗してきた。
その一つが繊維会社バークシャー・ハザウェイの経営権を1956年に「シケモク買い」したことだ。
シケモクとはタバコの吸い殻だ。
倒産しそうだが株価も極端に安い企業を買って、
ひと吸う分だけの利益を得るのである。
株は安く買うのが鉄則とはいえ、企業価値を顧みないシケモク買いは無謀だった。
実際、ハザウェイには、ひと吸い分の価値がする残っていなかった。
しかも、全米の紳士用スーツは裏地の半分を生産していたが、
「ハザウェイで頼むよ」と言われるようなブランド力もなかった。
バフェットは立て直しのぢょくをしたが、
ついには20年後には繊維部門は、閉鎖、工員を解雇せざるを得なくなった。
バフェットは、同社を投資会社として再生させるが、
それなら繊維会社を買う必要はなかった。
バフェットは、ハザウェイを買わなかったら自分はもっと裕福になれただろ、
と嘆いた。
この経験を経て、バフェットは価値が高くブランド力の強い企業を買収するようになったし、目先の投資価値よりも成長価値を重視するようになったのだ。
こう言っている。
「まずまずの企業を素晴らしい価格で買うよりも、
素晴らしい企業をまずまずの価格で買う買うことのほうが、
はるかに良いのです」