常弱気、損とく知らぬ大たわけ、貧乏神の氏子たるらむ
『三猿泉秘録』(牛田三権郎著)に出てくる言葉。
万年弱気ばかり言ってる者は、
損得を知らない大馬鹿者、そんな奴は貧乏神氏子に違いない(いつまでたっても金持ちになれない)、という意味だ。
株式ハイリスク・ハイリターン商品の最たる物。
それでけなのに多少のリスクは常につきまとっているが、万年弱気では、
そのリスクにおそれをなして、
せっかくのチャンスにも手が出ない。まさに、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」である。
昔、株式評論家の一人に、万年弱気ばかり言ったり、
書いたりしている人がいた。
相場が底には、悪材料ばかりに包まれているから、
今は株を買う環境にない、と言い、
相場が少し上昇すると、こんな悪環境の中で、
上昇するのはおかしいと批判する。
そして、相場環境(企業業績、景気)がよくなって、
相場がさらに上昇すると、相場環境はよくなったが、
株価は安値から相当値上がりしており、
この株価水準ではリスクが高すぎると、と言う。
さらに相場が上昇すると、
もう天井が近いから株に手を出すな、と警告する。
当時、筆者は株式の専門誌の編集をやっていたが、
この人の言う通りやっていたら絶対に株では儲からないな、と思ったものだった。
株は恐ろしいものだから、手を出すな、と言いづけるのも一つの姿勢ではあるが、その言いつけを守っていたら、永遠に株式投資で成功する可能性はなくなってしまう。