早耳の早だおれ
日本の相場格言。
市場の噂を誰よりも早くキャッチして売買している人達がいる。
市場筋(中小証券の証券マンや業界・誌の記者など)と呼ばれている人達だ。
彼らは少しでも人より早く情報を掴もうとして、四方八方にアンテナを張り巡らせ、噂をかき集めている。
そして、その情報を利用し、自分たちも株の売買をやっている。
それでそれなりに稼いでいる人もいるにはいるが、実際はさほど儲かっていない人が多い、
というのが実情のようだ。
彼らの投資法は短期売買だから、買った株が少し値上がりすれば、
すぐに利食い、逆に見込み違いで値下がりすると、さっさと投げて、次の情報で勝負する。
そいうことを繰り返していると、相場全体が上昇過程にある時には、
それなりに儲かっているが、暴落に出合ったり、下げ相場のときには、
噂だけだではなかなか株価が上がらず、儲からないばかりか、マイナスになることも少なくない。
市場に流れる噂は目先の材料が中心で、ガセネタも多い。
例えば、A社の株を大手証券、あるいは機関投資家が買っているとか、
新製品(新薬)と開発中だとか、仕手介入の模様、とかいうネタが多い。
こういう材料は、目先の株価に多少、影響を与えることもあるが、
それをもおtに株価が大きく値上がりする可能性は少ない。
むしろ、株価がすぐに往って来いとなる(元の株価に戻る)ことが多い。
それだけに、早耳情報(未確認情報)ばかりを追いかけて、そういう情報をたくさん持っていても、
せいぜい小遣い銭を稼ぐのが関の山で、なかなか大儲けはできないのだ。