呆れ果てたる値が出れば、それが高下に界なり
この格言がいう「あきれ果てたる値」とは、
相場の天底のことである。
天底の捉え方はこれまで多く相場師や経済学者が挑んできたが、
古典期な景気循環論では相場の山と谷をいくつかサイクルに分け分類する。
「チキン」(短期」、「ジュグラー」(中期)、「クズネッツ」(長期」、「コンドラチェフ」(超長期)などがそれで、
これらの波動を組み合わせ、
重ね合わせたのが経済学者のシュンペーターだ。
これらの研究が後のテクニカル分析の原点になるのだが、
山と谷が重なりあったところでそれぞれのエネルギーが打ち消しあう。
天井は極度の混乱で大底は極度の衝撃だ。
マーケットはこれらの転換を何らかの形で示すのだが、
そのシグナルは一瞬でマーケットの喧騒にかき消されることがほとんどだ。
相庭の乱高下のネタは尽きないが、
これといった材料がなくとも動く相場に注意が必要だ。
これが変化の兆しなのである。