文化民族の一番いけないことは、理性がなまじっか中途半端で発達しているから、
ときには肉体が自分だと思ったり、ときには心が自分だと思ったりして、
鳥かごのなかのカナリアと同じで、あっちに飛んだり、こっちに飛んだりして、
両方からくる複雑な、言い知れない煩悶や苦しみで、一日一分といえども
安心した人生を生きられない哀れな人間が出来てしまう。
文化民族の一番いけないことは、理性がなまじっか中途半端で発達しているから、
ときには肉体が自分だと思ったり、ときには心が自分だと思ったりして、
鳥かごのなかのカナリアと同じで、あっちに飛んだり、こっちに飛んだりして、
両方からくる複雑な、言い知れない煩悶や苦しみで、一日一分といえども
安心した人生を生きられない哀れな人間が出来てしまう。