株はビジネスの細片とみなすべきだ
人々は株に投資するとき、ビジネスの一部を買っているという事実を忘れがちである。
いっぽう、ウォーレンは好んで株式投資を事業の部分的所有とみなす。
そして、この考えを通じて、ビジネスの適性価格を判断している。
具体的には、株価に発行済み株式数をかけた金額と、会社を丸ごと買収する場合の想定金額を比較して、
よい取引か悪い取引かを自問するわけだ。
これを肝に銘じておくだけでも、上昇相場でしばしば見られる異様な投機熱に、うっかりと
飲み込まれてしまうような事態を避けやすくなる。
ウォール街の推奨銘柄や、今をときめく人気株の多くは、
会社全体の買収を想定すると、価格が割高な場合が多いのである。