実態価値が基本
株式全般の動向については、景気の動向を研究し、勉強することが第一です。
一方、個々の株価についてみる場合は、企業の業績が中心になります。
利回りやレシオ(株価収益率)からみた適正価値はいくらなのか、
また売り上げの伸びや経営者の持っている経営力などあらゆるものを総合し、
いろいろな比較をすることで、実態価値や値打ちというものがある程度計算できます。
株価を見る場合はさしあたってそういう実態価値、
値打ちというものが中心になりますが、
需給関係も株価を左右します。
売り手と買い手の趨勢をみることが重要です。
当たり前のことですが、買い手の多い株が上がり、
売り手の多い株が下がります。
また、あの株はどうも人気がないとか、人気があるとか、ファンが多いとか、
そういう人気も株価に影響します。
同じ値打ちであっても、
人気のあるなしで株価がある程度左右されるという性質があります。
だから、ファンの多い人気株かどうか、
人気のあるなしということを調べて知っておくということも大切です。
私は株価の5割は実態価値、すなわち値打ちによって形成されると考えます。
さらに3割ぐらいは売り手と買い手の需給関係によります。
信用残が多いとか空売りが多いとか、需給関係が株価の形成に3割ぐらいの働きをするので、
これまた十分に注目しておく必要があります。
外国人が売ってくるような株と買ってくるような株でもずいぶんと違いが出てきます。
さらに2割ぐらいの割合で、人気のあるなしが、株価の上下動に響いています。
5対3対2
つまり、5割が値打ち、3割が需給関係、2割が人気
というような要領で組み合わさった結果として、
株価は出来上がっています。
ただ、人気は半年や1年も続くというものではなく、
1週間ないし1か月ぐらいの影響力です。
また需給関係に株価が支配されるのも、
せいぜい3か月です。
根本はやはり企業の値打ちですから、
まず値打ちをしっかり調べて、
その次に需給関係、
そして人気のあるなしを調べることです。