マーク・トウェイン
マーク・トウェインは児童文学の『トム・ソーヤーの冒険』などで知られる米国の作家である。
ほとんどの読者はこれほどの大作家になると小説の印税や映画の版権だけで裕福な性格を
過ごせるたと思われるだろうが、
トウェインはこれらの作品で得た収入のほとんどを株式投資や投機事業につぎ込んで使い果たしている。
なかでもトウェインが夢中になったのは値動きの激しい当時の株式投資で、
このとき買い付けた株は、23銘柄15万株に達し、
この格言からもわかるとおり、ほとんどの投資が失敗に終わっている。
トウェインが世界中を旅して旅行記の執筆や講演活動を行ったのは、
株の売買や投機事業の失敗で膨れ上がった借金を
これらの収入で返済するためだったのである。
晩年の作品である『人間とは何か?』のなかで、
「人間は、環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎない」と記しているが、
おそらくトウェインのペシミズム(悲観主義)の根底には、
ばくち好きにありがちな快楽主義が横たわり、
常にオプティミズム(楽観主義)で相場を張り続けたいという
願望が強かったのではないだろうか。
世界各国のディズニーランドでは、今日もトウェインの名を後世に伝える
マーク・トウェイン号という外輪船が運行されている。
東京ディズニーランドにトウェインの作品を舞台にしたアトラクションもあるので
訪れた方も多いと思うが、
これは『トム・ソーヤーの冒険』の大ファンであった
ウォルト・ディズニーが自ら設計したものだ。
2010年の東京ディズニーリゾート(TDR)のコーポレートスローガンは
「夢がかなう馬車(Where dreams come true)」であるそうだ。
株式市場も多くの人が夢を叶えるためにやってくる。