ウォーレン・バフェットの教訓 12

天と同じく、市場は自ら助くるもの助く。

しかし、天と違って、市場は右も左もわからぬものを許さない。

株式市場は、あなたが右と左の違いをわきまえていさいれば、

金持ちになる機会を提供してくれる。

しかし、右も左もわからないまま参入すれば、

市場はなんのためらいもなく、

あなたの財産をむしり取りにかかるだろう。

無知と貪欲を化学反応させると、

瞬時に財政危機が合成されるわけだ。

1969年、60年代の上昇相場が天井を迎えたころ、

ウォーレンは株価があまりにも高くなり過ぎたと判断し、

株式市場から完全に手を引いた。

1973年から翌1974年にかけて、

相場の潮目は完全に逆転し、

市場では投げ売りがあ相次いだ。

このとき、ウォーレンは「セックスに飢えた男が美女だらけのハーレムに放り込まれた」かのように、

がつがつと目当ての株を買いあさった。

そして当時集められた”美女たち”の多くは、

億万長者への道を歩むウォーレンを支え続けたのである。

いっぽう、ウォーレンが撤退した1969年以降も市場に残っていた投資家のほとんどは

1973年から翌74年にかけての大暴落で全財産を失い、

二度と相場の世界に戻っくることは出来なかった。

株を買うにはある程度の元手が必要だからだ。

右と左をきちんと見きわめられれば、つまり、

自分が何をしているのかを正しく認識出来れば、

得られる効果は絶大である。

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