0年間株を持ち続ける気持ちがないなら、10分でも株を持とうなどと考えるべきではない。
ウォール街の投機家たちは買った株の値が上がるまで1年などとても待てないが、
投資家なら1年くらいは平気で持てる、とベン・グレアムは言った。
バフェットはさらに進んで、1年どころか永久に持ちたいと考えている。
「企業を買うのが好きです。売るのは好きじゃありません。
傘下に収めた企業との関係が一生続くことを希望しています」
バフェットは、強い競争力とブランド性を持ち、
経営者も優秀な企業にしか投資しない。
そんな優良企業の株が安く買える機会は極めて少ない。
だとすれば、買えたならできるだけ長く保有し続けたいと考えるのが当然である。
もちろん、長期間保有を目指しても、株価も大きな変動や、もっと実り入りのよさそうな
株の出現など、気持ちを揺るがす出来事も多い。
だが、そんな誘惑に負けるようなら投資などするべきではないと言う。
「喜んで10年間株持ち続ける気持ちがないのなら、たった10分でも株を持とうなどと
考えるべきですらないのです」
ある企業を買った翌日から株式市場が長い休みに入り、
株の売買ができなくったとしても、バフェットには関係はなかった。
株の売買で利益を得るのではないからだ。
その企業が長期にわたってどれだけの収益をもたらしてくれるか。
それがバフェットの唯一の関心事なのだ。