バフェットは失敗経験談から、むずかしい状態にあるビジネスを立て直すのはとてもむずかしいということを学んでいる。
ボルティモアの老舗は百貨店ほクス・コーンや、繊維会社バークシャー・ハザウェイの
場合は、百貨店や繊維という業種そのものが斜陽だった。
若い頃に勝った石油会社シンクレアのガソリンスタンドは圧倒的なライバル店に負けて
しまった。
どれほど優秀な経営者がいても、斜陽にストップをかけ、
まして隆盛に向かわせるのは困難なのだ。
資金を投じて延命させることは可能なのだ。
投じた資金に見合うリターンは期待できない。
そいう企業は、価格と価値の差が大きくて「買いだ」と見えても、
あわてて買ってはならない。
それよりも問題のないすぐれたビジネスをじっくりと探し、
そこそこの金額で買うほうが、はるかにすぐれた成果を上げることができる。
バフェットは自らの成功の理由として、
むずかしいビジネスを避けことをあげる。
「成功は、飛び越えられるであろう30センチであり、
2メートルのハードルをクリアできる能力があったということではない」
要は簡単なことをやれ、ということだ。
むずかしいならビジネスに投資するリスクを冒すくらいなら、自分がよく知り、
自分にとって簡単なビジネスに投資することだ。