バフェットはある時「どんな過ちを犯と聞かれ、
バークシャー・ハザウェイ、シンクレアのガソリンスタンドのほかにUSエアーをあげている。
1989年、バフェットは3社の転換優先株を購入した。
USエアー、かみそり会社ジレット(今はP&Q)、
製紙会社チャンピオンだ。
転換優先株なら、業績が悪くても優先的に配当が受けられ、
業績がよくなれば普通株に変えることでよりよい配当を受けられる。
しかし、ジレット以外の経営状態はひどかった。
特にUSエアーは約束されていた利回り9%超の配当金も支払われなくなり、
株価も急落した。
友人は「こんな投資をするなんて」と激怒し、バフェットも失敗を認めた。
「優先株だということで投資しましたが、それがそもそも失敗でした。
素晴らしい事業だと判断して投資したわけではなかったということです。
素晴らしい事業なんて、この世の中にそう多くはありません」
USエアーは過去の遺物だった。
航空業界の重要指標である座席マイルあたりの費用が、
サウスウエスト社8セントに対し、
USエアーは12セントなのだから、ビジネスモデルとして破綻していた。
バフェットは素晴らしいビジネスをそこそこの価格で買うが、
USエアーの場合は儲けが向き、問題を見逃したのだ。