私は76歳の今も、19歳に時に本でも読んだ考え方を実践している。
バフェットは、自分が定めた基本的な原則から絶対に外れない。
投資の成功に必要なのは、高いIQ(知能指数)でも、
複雑な数式を駆使をすることでもなく、原則に忠実であり続けることだと考える。
その原則は、10代の頃に出会った1冊の本に由来している。
バフェットは、幼いころから図書館にある投資関係の本は1冊残らず何度も読んでいるが、
グレアムの著書『賢明なる投資家』に出会った時は「まるで神を見つけたみたいだった」
と言っている。
そして、グレアムがコロンビア大学の大学院で教えていると知るや、
大学が始まる1カ月前で締め切りを過ぎていたにもかかわらず、
熱心な手紙を送り、面接を抜きで入学を認めてもらっている。
以来、バフェット流の応用を加えつつ、
①市場価格と内在価値の不一致という観点から銘柄選択を行う(バリュー投資)
②株券ではなく事業を買う
といったグレアムの基本原則を守ることで素晴らしい成果を上げ続けている。
「私は76歳にになった今も、
19歳の時に本で学んだ考え方を実践しています」
そう誇らしげに言っているほどだ。
本を読んで感銘を受ける人は多い。
しかし、たいていの人は実践に至らず、そのうち忘れてしまう。
実践に至る少数の人もなかなか長続きしない。
バフェットこそ「継続は力」の体現者だと言えるだろう。