グレアムトバフェットの関係を、ある人物が巧にこう表現した。
「グレアムの著者はバイブルである。
そしてウォーレンは、自分の資産運用を
通じてこれを改訂した。
言うなれば、新約聖書を書いたようなものだ」と。
その「改訂」の象徴がクレジットカード会社
アメリカン・エキスプレス(アメックス)だった。
1964年、同社の株価が急落した。
子会社が不祥事で倒産したため、
親会社アメックスの株も売られたのだ。
業績は堅調だったが、投資家たちは目もくれなかった。
以前からアメックスに注目していたバフェットだけ
が違っていた。
さまざまな店を時間をかけてチェックした。
そしてアメックスの信用hは全く低下しておらず、
倒産の危険がないこどこかろか今後も成長すると
確信し、積極的な投資を行った。
グレアムは有形資産を重視する。
カードの会社のような有形資産を持たない企業への投資は、
グレアム流とは違っていた。
だが、バフェットには絶対の自信があった。
「私はすぐれた企業や経営陣に高い値段をつけても
よいと思うようになりました。
ベンは決算書の数字ばかりを見ていましたが、
私は帳簿には記載されていない資産や、
目に見えない資産に着目しています」
やがてアメックスの株価は急上昇し、
素晴らしい利益をもたらすことになった。