グレアムを知る人は多いのに、彼の理論を実行に移す人は少ない。
グレアムは非常によく知られた投資家だ。
著者『賢明なる投資家』は、投資あのバイブルとしていまも読み継がれている。
ところが、その理論を実行する人は多くないという。
「ヘブン・グレアムのことを知る人は多いのに、
彼の理論を実行に移す人は少ない。どうでしょうね」
グレアムの理論はむずかしくない。
「市場価格と内在価値」「株券ではなく事業」に加え、
「安全域」「分散投資」「長期保有」といったポイントさえ押さえれば、
誰でも大きな資産を築くことができる。
少なくとも貧乏になることはない。
実際、バフェットはグレアムの理論を自分流に変えつつも忠実に実行することで
成功した。
バフェットの相棒で参謀役でもあるチャーリー・マンガーもそうだ。
こうした成功者をバフェットは「グレアム・どっと村」の人達と呼んでいるが、
村の人口は驚くほど少ないのだ。
理由をバフェットはこう分析している。
「人間は、簡単なものを小むずかしくするのを好むという、
つむじ曲がりの性格があるようです」
重要なのは実践である。
バフェットは、こんな言い回しで原則を忠実に実践することの大切さを語っている。
「船は丸い地球を帆走しようとも、『地球は平らだと考える集団』は繁栄するのです」