投資するなら、すぐれた経営者がいる優秀な企業にしたいと誰もが考える。
だが、もし両方がそろわなわない時は、経営者と事業のどちらを見るか。
バフェットの答えは「事業」だ。
事業に優位性がなければ、優れた経営者でも成功は簡単でないと考え、こう言っている。
「株を買うなら、どんなに愚か者にも経営を任せられるすぐれた会社の株を
買いたいと思うでしょう。なぜならいつか愚かな経営者が現れるからです」
その好例が、バフェットが全幅の信頼をおくコカ・コーラだ。
同社は圧倒的なブランドであり、
国際市場で成長を続け、高収益で、かつリーダーの地位の維持する力もある。
経営者も優秀だった。
バフェットは自分の大好物を例に出して、
こか・コーラは、たとえハム・サンドウィッチでも経営できるくらいすぐれた
企業だと軽口を叩くほどだった。
ところが実際に愚かな経営者が現れた。
急死したロベルト・ゴイズエタのあとを受けてCEOトなったタグ・アイベスターだ。
ヨーロッパで健康被害が報じられた時に適切な対応ができなかった。
続くダグ・ダフトも問題が多かった。
次のネビル・イズデルの下でようやく同社は復活したのだ。
投資はまず事業を見ることである。
優秀なじぎょうでなければ、コカ・コーラが危機を乗り越えられたかどうかは
わかならない。