老子名言 11月5日

執着しなければ失われない。

安定しているものは、状態を保持しやすい。

まだ兆しもないものは、対処しやすい。

脆いものは、砕けやすい。

微かなものは、消え去りやすい。

大ごとにならないうちに、やってしまい、

乱れないうちに、治めてしまう。

一抱えもある木も、生じたときには、小さな芽であった。

九層の台も、作り始めたときは一盛りの土塊であった。

百メートルの高さの塔も、足元から始まる。

うまくやろうとする者は、敗れ、

執着する者は、失う。

このため聖人は、

作為することがないので、敗れない。

執着することがないので、失わない。

人々は何かやろうとするといつも、

その事がまさに成就するときに、失敗する。

それゆえ次のように言うのである。

『終わりを慎んで、始めの如くする』

そうすれば、敗れることがない。

こうして聖人は、

何も欲さないことを欲し、

得難き貨物を有り難がらず、

何も学ばないことを学び、

衆人の行き過ぎるところがあればこれを元に戻し、

万物のおのずからんなる姿を取るのを助けるが、

あえて手を加えることはない。

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