天の網は、ゆったりしていて
目が祖ないというのに、
何者をも見逃さない。
危険を犯し、
勇気を出して、
あえて何かをするという態度をとると、
人を殺したり殺されたりといことになる。
危険を犯し、
勇気を出して、
あえて何かをしないという態度をとると、
人を活かしたり自分を活かしたりする。
この二つの態度は、ある場合には利益になり、
ある場合には害悪になるように、我々には見える。
しかし、天の悪むところがどちらか、誰が知ろう。
天の道は、戦わずしてよく勝ち、
言わずしてよく受け答えし、
招かずして、おのずから来る。
緩やかではあるものの、うまく取り計らう。
天の網は、
ゆったりしていて目が粗いとというのに、
何者かも逃がされない。
うまくやってその網を目をくぐり抜けることなど、できない。