無理に健康になろうとする
衰える。
自らの本質たる徳を失わず、
精気を厚く蓄えている者は、
赤ん坊のようである。
赤ん坊は、
蜂やサソリ、マムシや蛇も、刺したり咬んだりしないし、
猛禽や猛獣も襲いかからない。
その骨格は弱弱しく、
筋肉が柔らかくしなやかで、拳を固く握り絞めている。
いまだ男女の交合を知らないのに、
その陰部がいきり立つのは、
精気が道理にかなって流れているからである。
一日中泣いていても声がかれないのは、
陰部の調和が道理にかなっているからである。
陰部の調和を理解することを「常」といい、
「常」を理解して実現する知「明」という。
これに対して、
無理に健康を増進して寿命を伸ばそうとするのを「不吉」といい、
身体に負荷をかけ、
心臓の鼓動を早めて息遣いを荒くするのを「無理強い」という。
物はなんであれ威勢が良すぎると衰える。
これを不自然な生き方という。
不自然な生き方をすると、早く死んでしまう。