勝ち易きに勝つ
『孫子の兵法』出でてくる言葉だ。
勝つべくして勝のが本当の勝者で、
勝つべくして勝つため、本当の勝者は目立たず、人から賞賛されることも少ない、と言う。
野球などでやっとこさ取ってファインプレーと称賛されることもあるが、
専門家が見ると、あれは守備位置が悪かっため、本来楽々取れるものやっと取っただけに過ぎないと、ということがよくある。
本当はの名人は、難しいボールを難なく取るため、ファインプレーに見えないが、
ニセモノの名人は、やさしいボールを難しく取って、
ファインプレーに見せかける。
相場でも、何年かに一度の大相場では、だれでも儲かるときがある。
そういう大相場で確実に大儲けし、難しい相場では「休む相場」を押し通すのが、
本当の名人なのだ。
難しい相場で、少し儲かったことを得意がっている投資家を時々見かけるが、
そういう人は、トータルで見るとたいてい損しているか、
苦労したわりに儲けが少ない。
勝つ見込みのない相手とは戦わない、というのが孫子の兵法だが、
株式投資も難しい相場の時には休み、これならだれでも儲けられるという大相場の時に
全力投球するというのが、最も賢明な策である。
大相場でなくても、上昇相場の前半に買い、後半に売れば成功する確率は高い。