ウォーレン・バフェットの教訓 11 

信望を得るには20年かかり、

信望を失うには5分とかからない。

このことを考えれば、

おのずとやり方は変わってくるはずだ

一生をかけて築き上げてきた信望も、

ひとつの愚かな行為と、

マスコミの否定的な報道によって、

またたく間に崩れ去る危険性をはらんでいる。

不正が公になった場合、

あなたが支払うべき代償は、

あなたの処理能力を超えるかもしれない。

最善の方策は、

正しくないとわかっている行為をしないこと。

これはバフェット家の家訓であり、

ウォーレンは子供たちが幼いころから、

折りに触れてこの教えを耳元でささやき続けてきた。

保険大手の〈AIG〉に不正会計疑惑が持ち上がったとき、

ウォーレンはみずから率いる持株会社、

〈バークシャー・ハサウェイ〉の重役人の前でこう語った。

「半期に一度、君たちには社内通達の形で、

わたしからのメッセージを届けているが、

現在の保険業界にごたごたは、

あのメッセージを励行することの重要性を

つまびらかにしている。

すなわち、『〈バークシャー〉は金銭を失ったとしても、

それがいかに大きなものであろうと、

乗り越えることが出来る。しかし、

信望を失ってしまったら、

それがいかに小さなものであろうと、

乗り越えることは出来ない。』ということだ。

結局のところ、

将来のわれわれの信望を決めるのは、

現在のわれわれのありようなのである。

コートのど真ん中で堂々と大金を稼げるのに、

コートの隅っこでこっそり小金を

くすねる必要など、一つもない。」

欲に目がくらんで正しい判断力を失い、

ウォーレンの助言を守り切れなかった大企業の屍が、

ウォール街にはごろごろと転がっている。

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