消えゆくバルと、持ち構える針。こにふたつがであったよき、投資界のニューウェーブたち、昔ながら教訓を学ぶ
一般大衆が株にのめり込むと、投機ムーブは一気に広がる。右肩上がりの株価をみた人々が、自分も濡れた手で
粟をつかみたいと、お手軽な儲け話に殺到してくるものだ。大規模な投機ムーブはおよそ30年ごとに、新たなテクノロジーの到来とともに発生する。ここ百年のあいだでは、ラジオ、航空機、自動車、コンピューター、バイオ、インターネットの各分野がバブルを経験した。投機ムーブが起きている時の株価は、ビジネスの根源的価値ではなく、
カジノで見られるような激情に影響される。しかし、ウォーレンは投資の仕事始めて以来、投機的な強気相場には一度も巻き込まれていない。かれにとってバブル時の株価水準は、実現が怪しい将来の黒字化を前提とするものだったからだ。過去の例では、黒字化が達成されないことが判明して、高値を支える希望がついえた瞬間、株価は地球の重力に引かれ、ときにはめまいを起こさせるほどのスピードで、真っ逆さまに急降下していった。