相場師は相場で身を滅ぼす
日本の相場格言。
相場師と呼ばれる人達の伝記などをひもといてみると、
相場師の末路は概して哀れである。
ほとんどの人が最後に相場に失敗し、
財産をすかっかり失ったり、自ら命を絶っている。
なぜ、相場師はそんな悲惨な最期を迎えなかればならなかったのだろうか。
それには多くの理由がある。
最後につまずく相場師に共通していることは、
相場に入りびたっていて、「休む相場」ということを知らない。
知っていても実践していないことである。
いつまでも相場を張って、休むことを知らなれば、必ずいつか、どこかで大暴落に出合って、壊滅的な打撃を受ける。
また、相場に意地は禁物だが、相場師はしばしば意地を張って失敗している。
「相場に逆らうな」という相場格言もあるが、相場師は相場の流れに逆らって、
自分の力で相場を動かそうとして失敗するケースが多い。
それは相場を甘く見るとともに、自分の力を過信しすぎているためである。
さらに、相場師は借金をし、身分不相応な相場を張って、
身動きが取れなくなることも多い。
リスクの高い株式投資では、背伸びせず、裕福資金で行うのが原則だが、
相場師は有り金全部、さらには借金までして相場に注ぎ込み、失敗し、
立ち直れなくなることも少なくはない。
相場にのめり込み過ぎると、相場でつまずき、相場で身を滅ぼすことがあるのは、
こういった株式投資の原則をいくつも踏みにじって、自ら墓穴を掘るためだ。
「一夜成金、一夜乞食」という相場格言もある。