三平も二平もらいぬ安値段、せかず待つが大秘密なり
『三猿金泉秘録』に出てくる言葉。
ナンピン(難平)を二度も三度もかける必要がないほどの安い値段まで、
あせらず待つのが相場で成功する大きな秘密だ、という意味。
ナンピンとは買った銘柄が値下がりしたよう場合、
安い値段で買い増して平均買いコストを引き下げること言う。
同じ『三猿金泉秘録』には、
「ただせくな、せく商いに徳はなし」
「売り買いを、せかず急がず待つは仁、徳のノルマでも待つも仁なり」
「一平のいらぬ時節を待つがよし、ただせくゆえにからうすを踏む」
「下がる理も、時いたらねが下がるまじ、かいぜきするは、大たわけなり」
「上がる理も、時節がこねば上がらぬぞ、せき買いをして悔やむまじきぞ」
など、あせって売買することを戒める相場格言がたくさん出ている。